メルセデス・ベンツの高性能モデルであるAMGラインナップ。その魅力的な走行性能に憧れを抱く方は多いでしょう。しかし、実際にAMGオーナーとなることを考えたとき、多くの方が気になるのが維持費の問題ではないでしょうか。この記事では、ベンツ AMG の維持費の全体像と基本知識について深く掘り下げていきます。例えば、ベンツのAMGと普通のモデルでは具体的に何が違うのか、AMGの一般的なメンテナンス費用はどの程度かかるのか、そして憧れのベンツを買うなら年収はいくら必要なのか、といった基本的な疑問にお答えします。
さらに、A45 AMGの具体的な維持費や、e43 amg 維持費の実態、GLC43 維持費についても触れながら、モデル別に見るベンツ AMG 維持費詳細として、人気のC43 AMG 維持費と税金はいくらなのか、また一部で囁かれるC43 AMG の乗り心地は悪いのか、その実際のところを解説します。加えて、中古市場でも注目されるC63 AMG W204 の維持費の内訳や、その後継であるC63 AMG W205の維持費はいくらになるのかも詳しく見ていきます。最終的には、総括としてベンツ AMG 維持費の考え方を示し、賢いAMGライフプランニングの一助となる情報を提供いたします。
この記事を読むことで、あなたは以下の点について理解を深めることができます。
- AMGモデルと標準モデルの具体的な違いと、それが維持費にどう影響するか
- 主要なAMGモデル(A45, C43, C63, E43, GLC43など)の年間維持費の目安
- 税金、保険料、メンテナンス費用など、維持費を構成する具体的な項目と金額
- AMGモデルを所有する上でのメリット、デメリット、そして注意すべきポイント
ベンツ AMG 維持 費の全体像と基本知識
- ベンツのAMGと普通の違いは何ですか?
- AMGの一般的なメンテナンス費用とは
- ベンツを買うなら年収はいくら必要ですか?
- A45 AMGの具体的な維持費
- e43 amg 維持費の実態
- GLC43 維持費について
ベンツのAMGと普通の違いは何ですか?
メルセデス・ベンツのラインナップにおいて、「AMG」の名を冠するモデルと標準モデルとの間には、いくつかの明確な違いが存在します。これらを理解することは、AMGモデルの特性や、それに伴う維持費の違いを把握する上で非常に大切です。
まず最も大きな違いは、エンジン性能です。AMGモデルには、多くの場合、AMGが専用に開発・チューニングした高性能エンジンが搭載されています。これにより、標準モデルを大幅に上回る出力とトルクを実現し、圧倒的なドライビングパフォーマンスを提供します。例えば、排気量が同じでも、ターボチャージャーの大型化や制御プログラムの最適化などにより、全く異なる走行フィールを味わうことができます。
次に、エクステリアとインテリアのデザインも異なります。AMGモデルは、専用のエアロパーツ(フロントスポイラー、サイドスカート、リアディフューザーなど)や大径ホイール、AMGロゴ入りのブレーキキャリパーなどを装備し、よりスポーティでアグレッシブな外観が特徴です。内装においても、AMG専用のスポーツシートやステアリングホイール、カーボンパネルなどが採用され、ドライバーの高揚感を高めるデザインとなっています。
足回りやブレーキシステムもAMG専用に強化されています。高性能エンジンのパワーを確実に路面に伝え、安定したコーナリング性能や高い制動力を発揮するために、サスペンションやブレーキシステムが専用設計または強化品に変更されています。これにより、サーキット走行にも対応できるほどの高いポテンシャルを秘めています。
これらの違いは、当然ながら車両価格にも反映されます。AMGモデルは標準モデルに比べて高価になる傾向があります。そして、高性能な専用部品を使用しているため、メンテナンス費用や修理費用も標準モデルより高くなる可能性がある点を理解しておく必要があります。例えば、ブレーキパッドやローター、タイヤなどの消耗品も、AMGの性能に見合う高性能なものが指定されるため、交換時の費用は高めになることが一般的です。
したがって、AMGモデルを選ぶということは、標準モデルにはない特別な性能とデザインを手に入れることと引き換えに、初期費用だけでなく、維持していく上での費用も高くなる可能性を受け入れるということになります。
AMGの一般的なメンテナンス費用とは
AMGモデルを所有する上で気になるのが、そのメンテナンス費用です。AMGは高性能な専用部品を多く使用しているため、一般的なメルセデス・ベンツのモデルと比較して、メンテナンス費用は高くなる傾向にあると言えます。
定期点検と消耗品交換
まず、定期的な点検費用ですが、法定点検やディーラーが推奨する点検プログラム(メルセデス・ケアなど)の基本料金自体は、同クラスの標準モデルと大きく変わらない場合もあります。しかし、点検の結果、交換が必要となる消耗品が高価なケースが考えられます。
代表的な消耗品としては、エンジンオイル、オイルフィルター、ブレーキパッド、ブレーキローター、タイヤなどが挙げられます。AMGモデルのエンジンは高性能であるため、専用規格の高性能エンジンオイルが推奨され、交換サイクルもシビアな場合があります。ブレーキシステムも強化されているため、ブレーキパッドやローターは標準モデルよりも大型で高価なものが使われています。特に、セラミックブレーキなどのオプションを選択している場合は、交換費用が非常に高額になることもあります。
タイヤについても、AMGのハイパワーに対応するため、高性能なスポーツタイヤが標準装着されており、摩耗も比較的早い傾向があります。4本交換すると数十万円単位の出費となることも珍しくありません。
AMG専用部品の修理・交換
AMGモデルには、エンジン、トランスミッション、サスペンション、排気システムなど、多くのAMG専用部品が使用されています。これらの部品が故障した場合、修理費用や交換費用は標準モデルの部品よりも高額になるのが一般的です。部品によっては本国ドイツからの取り寄せとなり、時間と費用が余計にかかるケースも考慮しておく必要があります。
新車購入後の一定期間はメーカー保証やメンテナンス保証が付帯しているため、期間内の故障や消耗品交換は無償または割引価格で受けられることが多いです。しかし、保証期間が終了した後は、これらの費用が自己負担となるため、注意が必要です。中古車で購入する場合は、保証の有無や内容をしっかりと確認することが大切になります。
年間維持費の心構え
具体的な年間メンテナンス費用は、車種や走行距離、運転スタイルによって大きく変動しますが、AMGモデルの場合、消耗品の交換だけでも年間数十万円、大きな修理が発生した場合はそれ以上の費用がかかる可能性を念頭に置いておくべきでしょう。突発的な出費に備えて、ある程度の資金を準備しておくことが賢明です。
乗り方によって消耗品の交換サイクルは大きく変わります。急発進や急加速を頻繁に行うと、タイヤやブレーキパッドの摩耗は早まります。日頃から丁寧な運転を心がけることも、メンテナンス費用を抑える一つの方法と言えるかもしれません。
ベンツを買うなら年収はいくら必要ですか?
「ベンツを買うなら年収はいくら必要か」という問いは、多くの方が抱く疑問の一つですが、これに対する明確な答えは一つではありません。なぜなら、購入するベンツのモデル(新車か中古車か、AMGか標準モデルかなど)、個人のライフスタイル、そしてローンの利用の有無など、多くの要因によって必要な年収は大きく変動するからです。
車両価格と年収の一般的な目安
一般的に、無理なく自動車ローンを組んで車を購入・維持していくための目安として、「車両価格は年収の半分程度まで」と言われることがあります。例えば、年収600万円の方であれば300万円程度の車、年収1000万円の方であれば500万円程度の車が一つの目安となるでしょう。しかし、これはあくまで一般的な目安であり、頭金の額やローンの金利、返済期間によって月々の負担は変わります。
AMGモデルの場合、新車価格は1000万円を超えるものが多く、中には2000万円、3000万円といった高額なモデルも存在します。これらの新車を購入する場合、上記の目安に当てはめると、相当高い年収が必要になることが分かります。
維持費も考慮に入れる重要性
車両価格だけでなく、購入後の維持費も考慮に入れることが非常に重要です。前述の通り、AMGモデルは税金、保険料、ガソリン代、メンテナンス費用などが標準モデルよりも高くなる傾向があります。特にメンテナンス費用は、突発的な高額出費が発生する可能性も否定できません。これらの維持費を年収の中から無理なく捻出できるかどうかが、安定したカーライフを送る上での鍵となります。
一般的に、年間の維持費は車両価格の10%~15%程度かかるとも言われますが、AMGの場合はこれを超えることも十分にあり得ます。
ライフスタイルと価値観
最終的には、個人のライフスタイルや車に対する価値観が大きく影響します。例えば、独身で住居費があまりかからない方と、家族がいて教育費や住宅ローンなど多くの固定費を抱えている方とでは、車にかけられる予算は大きく異なります。また、車を単なる移動手段と考えるか、趣味やステータスシンボルとして大きな価値を見出すかによっても、許容できる負担額は変わってくるでしょう。
ディーラーの認定中古車や、信頼できる中古車販売店で状態の良い中古のAMGモデルを探すという選択肢もあります。中古車であれば、新車よりも初期費用を抑えることができますが、その場合でも年式や走行距離に応じたメンテナンス費用の増加は考慮しておく必要があります。
結論として、特定の年収があれば必ずベンツAMGが買える・維持できるというわけではありません。ご自身の収入、支出、貯蓄、そして将来設計を総合的に考慮し、無理のない範囲で計画を立てることが最も大切です。ディーラーやファイナンシャルプランナーに相談してみるのも良いかもしれません。
A45 AMGの具体的な維持費
メルセデスAMG A45は、Aクラスをベースとしたコンパクトなハイパフォーマンスモデルであり、比較的手が届きやすいAMGとして人気があります。しかし、「AMG」の名を冠する以上、その維持費は標準のAクラスとは異なる点を理解しておく必要があります。
税金
まず自動車税ですが、A45 AMGに搭載されているエンジンは2.0リッター(1,991cc)ですので、年間にかかる自動車税は36,000円(2019年10月1日以降登録の場合。それ以前は39,500円)となります。これは他の2.0リッタークラスの車と同等です。 自動車重量税は、車両重量によって異なります。A45 4MATICの場合、車両重量が1,600kg前後であるため、新車登録時および継続車検時に支払う重量税は、一般的な2.0リッタークラスのハッチバックと比較して標準的な範囲に収まるでしょう。
保険料
任意保険料は、年齢、等級、免許の色、車両保険の有無や補償内容によって大きく変動します。AMGモデルは車両価格が高く、またスポーツカーとしての特性から、保険料率は標準モデルよりも高めに設定される傾向があります。特に車両保険を付帯する場合、保険料は高額になることを想定しておくべきです。複数の保険会社で見積もりを取り、比較検討することが大切です。
燃費とガソリン代
A45 AMGの燃費は、カタログ値(WLTCモード)で11km/L前後ですが、実燃費は運転スタイルや走行状況によって大きく変わります。市街地走行が多い場合や、スポーツ走行を楽しんだ場合は、5~8km/L程度まで落ち込むこともあります。ハイオクガソリン指定ですので、走行距離が多い方にとってはガソリン代が負担になる可能性があります。 仮に年間1万km走行し、実燃費を7km/L、ハイオクガソリン価格を180円/Lとすると、年間のガソリン代は約25万7000円となります。
メンテナンス費用
前述の通り、AMGモデルのメンテナンス費用は高めになる傾向があります。A45 AMGも例外ではありません。 エンジンオイルは高性能な専用品が推奨され、交換費用は1回あたり数万円かかることがあります。ブレーキパッドやローターも高性能品であり、交換時にはそれなりの費用が必要です。タイヤもハイパフォーマンスタイヤが装着されており、交換費用は高額です。 新車購入時の「メルセデス・ケア」などの保証期間中は、一部のメンテナンス費用がカバーされますが、保証が切れた後の費用は自己負担となります。
年間維持費の目安
上記の項目を合計すると、A45 AMGの年間維持費は、駐車場代を除いても、少なくとも30万円~50万円程度は見込んでおく必要があると考えられます。これに加えて、ローンの返済や突発的な修理費用が発生する可能性も考慮すると、ある程度の経済的余裕が求められます。 ただし、これはあくまで目安であり、個々の状況によって変動します。購入前にディーラーなどで詳細な維持費シミュレーションを確認することをお勧めします。
e43 amg 維持費の実態
メルセデスAMG E43は、Eクラスをベースとした高性能セダン(またはステーションワゴン)であり、Cクラスよりも上級に位置づけられるモデルです。そのため、維持費もそれに応じて高くなる傾向があります。
税金
E43 AMGに搭載されているエンジンは3.0リッターV型6気筒ツインターボ(2,996cc)です。このため、年間にかかる自動車税は50,000円(2019年10月1日以降登録の場合。それ以前は51,000円)となります。 自動車重量税は、車両重量によって決まります。E43 4MATICセダンの場合、車両重量が約1,900kgですので、Cクラスなどと比較すると若干高くなります。
保険料
任意保険料については、A45 AMGと同様に、車両価格の高さやAMGモデルとしての特性から、標準のEクラスよりも高めに設定される傾向があります。特に車両保険を含めると、年間数十万円の保険料になることも珍しくありません。年齢や等級、運転歴によって大きく変わるため、必ず複数の保険会社で見積もりを取得しましょう。
燃費とガソリン代
E43 AMGの燃費は、そのパワフルなエンジン性能を考慮すると、決して良いとは言えません。カタログ値(JC08モード)で10km/L前後ですが、実際の走行では市街地で5~7km/L、高速道路でも10km/Lに届けば良い方でしょう。ハイオクガソリン指定であり、タンク容量も比較的大きいため、一度の給油でかかる費用も高めです。 年間1万km走行し、実燃費を6km/L、ハイオクガソリン価格を180円/Lと仮定すると、年間のガソリン代は約30万円になります。
メンテナンス費用
EクラスベースのAMGということもあり、メンテナンス費用はCクラスベースのAMGモデルよりも高くなることが予想されます。エンジンオイル、ブレーキパッド、ブレーキローター、タイヤなどの消耗品は、高性能かつ大径のものが使用されており、交換費用は高額です。 特にE43に搭載されているエアサスペンション(AIR BODY CONTROL)は、快適な乗り心地とスポーティな走行性能を両立させる優れたシステムですが、将来的に故障した場合の修理費用は高額になる可能性があります。 保証期間終了後のメンテナンスプランの加入や、信頼できる専門工場を見つけておくことも、長期的に見て維持費を抑えるためには有効な手段かもしれません。
年間維持費の目安
税金、保険料、ガソリン代、そしてメンテナンス費用を考慮すると、E43 AMGの年間維持費は、駐車場代やローン返済を除いても、50万円を超える可能性が高いと言えます。特に高額な消耗品の交換や、予期せぬ修理が発生した場合には、さらに費用がかさむことも念頭に置いておくべきでしょう。 E43 AMGを検討する際は、車両価格だけでなく、こうした維持費についても十分に理解し、自身の経済状況と照らし合わせて慎重に判断することが求められます。
GLC43 維持費について
メルセデスAMG GLC43は、人気のミドルサイズSUVであるGLCをベースにした高性能モデルです。SUVとしての実用性とAMGならではの走行性能を兼ね備えていますが、維持費の面ではどのような特徴があるのでしょうか。
税金
GLC43 AMGに搭載されるエンジンは、E43 AMGと同様の3.0リッターV型6気筒ツインターボ(2,996cc)です。したがって、年間の自動車税は50,000円(2019年10月1日以降登録の場合。それ以前は51,000円)となります。 自動車重量税は、GLC43 4MATICの車両重量が約1,900kg~2,000kg程度であるため、同クラスのSUVとして標準的な範囲ですが、セダンタイプと比較するとやや重い分、税額も若干高くなる場合があります。
保険料
任意保険料は、車両価格の高さ、AMGモデルであること、そしてSUVという車両タイプも影響する可能性があります。一般的にSUVは視認性が良く事故率が低いとされることもありますが、AMGとしての高性能や修理費用の高さを考慮すると、保険料は高めに設定される傾向にあります。複数の保険会社から見積もりを取り、比較検討することが不可欠です。
燃費とガソリン代
GLC43 AMGの燃費は、車重が重いSUVであることと、高性能エンジンを搭載していることから、あまり期待できません。カタログ値(JC08モードやWLTCモード)でも10km/Lを切ることが多く、実燃費は市街地で5~7km/L程度、高速道路でも8~9km/L程度が一般的でしょう。ハイオクガソリン指定です。 年間1万km走行、実燃費6.5km/L、ハイオクガソリン価格180円/Lと仮定すると、年間のガソリン代は約27万7000円となります。
メンテナンス費用
GLC43もAMGモデルであるため、消耗品(エンジンオイル、ブレーキパッド、ローター、タイヤなど)は高性能な専用品が使用され、交換費用は高額になる傾向があります。SUV用の大径タイヤは価格も高めです。 また、GLC43にはエアサスペンション(AIR BODY CONTROL)が標準またはオプションで装備されている場合があり、このシステムの修理には高額な費用がかかる可能性があります。四輪駆動システム(4MATIC)も搭載しているため、関連部品のメンテナンスも考慮に入れる必要があります。 新車保証期間終了後のメンテナンス費用を抑えるためには、定期的な点検を怠らず、異常の早期発見・早期対応を心がけることが大切です。
年間維持費の目安
これらの要素を総合すると、GLC43 AMGの年間維持費は、駐車場代やローンを除いても、おおよそ40万円~60万円程度、あるいはそれ以上かかる可能性も視野に入れておくべきです。SUVとしての利便性とAMGのパフォーマンスを享受するためには、それ相応の維持費がかかることを理解しておくことが重要となります。 GLC43はファミリーユースも考えられるモデルですが、維持費の計画もしっかりと立てた上で購入を検討しましょう。
モデル別に見るベンツ AMG 維持 費詳細
- C43 AMG 維持費と税金はいくら?
- C43 AMG 乗り心地は悪い?実際のところ
- C63 AMG W204 維持費の内訳
- C63 AMG W205の維持費はいくら?
- 総括:ベンツ AMG 維持 費の考え方
C43 AMG 維持費と税金はいくら?
メルセデスAMG C43は、Cクラスのラインナップにおいて、トップパフォーマンスモデルであるC63よりはマイルドなものの、十分にスポーティな走行性能を持つモデルとして人気があります。その維持費と税金について具体的に見ていきましょう。
税金
C43 AMGに搭載されているエンジンは、世代によって異なりますが、現行モデル(W206)や先代モデル(W205後期)では3.0リッターV型6気筒ツインターボ(2,996cc)または2.0リッター直列4気筒ターボ(電動スーパーチャージャー付き、1,991cc)が採用されています。
- 3.0L V6エンジンの場合: 年間の自動車税は50,000円(2019年10月1日以降登録の場合。それ以前は51,000円)です。
- 2.0L 直4エンジンの場合: 年間の自動車税は36,000円(2019年10月1日以降登録の場合。それ以前は39,500円)です。
自動車重量税は車両重量によって決まります。C43 4MATICセダンの場合、車両重量はおおよそ1,700kg~1,800kg台後半ですので、このクラスのセダンとして標準的な範囲です。具体的な税額は車検証で確認する必要があります。
維持費の内訳
C43 AMGの維持費は、主に以下の項目で構成されます。
- 保険料: 任意保険料は、年齢、等級、補償内容、車両保険の有無などによって大きく変動します。AMGモデルであるため、標準のCクラスよりも保険料率は高くなる傾向にあります。特に車両保険を付帯すると、年間10万円を超えることも珍しくありません。
- ガソリン代: C43 AMGの燃費は、3.0L V6モデルで実燃費が市街地6~8km/L、高速9~11km/L程度、2.0L 直4モデルではもう少し良好な数値が期待できますが、それでもスポーティな走行をすれば燃費は悪化します。ハイオクガソリン指定です。年間走行距離と実燃費から計算すると、年間のガソリン代は数十万円単位になるでしょう。
- メンテナンス費用: エンジンオイル、オイルフィルター、ブレーキパッド、ブレーキローター、タイヤなどの消耗品交換費用がかかります。これらはAMG専用品または高性能品が推奨されるため、標準モデルよりも高額です。例えば、タイヤ4本交換で20万円以上、ブレーキパッド・ローター交換で10数万円以上かかることもあります。 また、定期点検費用や、万が一の故障修理費用も考慮に入れる必要があります。新車保証やメンテナンスプログラムの期間が終了すると、これらの費用は全て自己負担となります。
- その他: 駐車場代(月極駐車場を利用する場合)、高速道路料金、洗車代なども維持費として考慮しておきましょう。
年間維持費の目安
これらの費用を総合すると、C43 AMGの年間維持費は、駐車場代やローン返済を除いても、およそ40万円~70万円程度、あるいはそれ以上になる可能性も考えておくべきです。購入を検討する際には、ご自身の年収やライフスタイルと照らし合わせ、無理のない範囲で計画を立てることが大切です。ディーラーで見積もりを取る際に、年間の維持費シミュレーションも依頼してみることをお勧めします。
C43 AMG 乗り心地は悪い?実際のところ
メルセデスAMG C43は、スポーティな走行性能を追求したモデルであるため、乗り心地に関して「硬い」「悪い」といった評価を耳にすることがあるかもしれません。しかし、実際の乗り心地は一概に悪いとは言えず、乗る人の好みや期待するもの、そしてモデルの年式や装備によっても印象は変わってきます。
スポーティさと快適性のバランス
C43 AMGのサスペンションは、標準のCクラスと比較して硬めのセッティングが施されています。これは、高速走行時の安定性やコーナリング性能を高めるためです。そのため、路面の凹凸や段差を拾いやすく、特に低速域ではゴツゴツとした感触を伝えることがあります。この点を「乗り心地が悪い」と感じる方もいるでしょう。
しかし、多くのC43 AMGには、電子制御ダンパーを備えた「AMG RIDE CONTROLスポーツサスペンション」などが装備されており、走行モード(例:コンフォート、スポーツ、スポーツプラスなど)を選択することで、サスペンションの減衰力を調整できます。コンフォートモードを選択すれば、ある程度のしなやかさが確保され、日常的な街乗りでの快適性は向上します。一方で、スポーツモードやスポーツプラスモードでは、より引き締まった足回りとなり、ダイレクトなハンドリングとスポーティな乗り味を楽しむことができます。
タイヤの影響
乗り心地には、装着されているタイヤの種類や空気圧も大きく影響します。C43 AMGには、一般的に大径で扁平率の低い高性能タイヤが装着されています。これらのタイヤはグリップ性能や応答性に優れる反面、路面からの衝撃を伝えやすく、乗り心地の硬さに繋がることがあります。また、ランフラットタイヤが装着されている場合は、サイドウォールが硬いため、乗り心地がより硬質に感じられる傾向があります。 タイヤ交換の際に、乗り心地を重視したコンフォート寄りのタイヤを選択したり、空気圧を適切に調整したりすることで、ある程度乗り心地を改善できる可能性はあります。
シートの性能
C43 AMGに採用されているスポーツシートは、ホールド性が高く、スポーティな走行時に体をしっかりと支えてくれます。しかし、形状やクッション性が標準モデルのシートと異なるため、長距離運転時の快適性については好みが分かれるかもしれません。
個人の感じ方と試乗の重要性
最終的に、C43 AMGの乗り心地が良いか悪いかは、個人の感じ方や何を重視するかによって大きく左右されます。スポーティな走行性能と引き換えにある程度の硬さは許容できるという方もいれば、日常の快適性を最優先に考える方もいるでしょう。 購入を検討している場合は、必ず実際に試乗して、ご自身で乗り心地を確かめることが最も重要です。可能であれば、普段よく走行する道や様々な路面状況で試乗し、複数の走行モードを試してみることをお勧めします。また、同乗者がいる場合は、その方の意見も参考にすると良いでしょう。 一部のユーザーレビューでは「思ったより快適だった」という声もあれば、「やはり硬い」という意見も見られます。客観的な情報収集と併せて、ご自身の体感が判断の決め手となります。
C63 AMG W204 維持費の内訳
メルセデスAMG C63 (W204型)は、2008年から2014年頃まで販売されたモデルで、6.2リッターV型8気筒自然吸気エンジン(M156型)を搭載し、その豪快なサウンドと圧倒的なパワーで今なお多くのファンを魅了しています。中古車市場でも人気がありますが、その維持費は相応にかかることを覚悟しておく必要があります。
1. 税金
- 自動車税: 排気量が6,208ccと非常に大きいため、年間の自動車税は最高区分の110,000円(2019年10月1日以降新規登録の場合。それ以前は111,000円)です。さらに、W204型は初度登録から13年以上経過している車両が多くなってきており、その場合は自動車税が約15%重課(割増)されます。つまり、約126,500円または約127,650円となります。
- 自動車重量税: 車両重量が1,700kg~1,800kg台であるため、車検ごとに支払う重量税も相応の金額になります。こちらも初度登録から13年経過、18年経過で税額が上がります。
2. 保険料
任意保険料は、高額な車両価格(中古でも)、スポーツカーとしての高い事故リスク、そして修理費用の高さを反映し、非常に高額になる傾向があります。車両保険を付帯する場合、年間20万円を超えることも珍しくありません。年齢や等級、保険会社によって大きく異なるため、複数の見積もり比較が必須です。
3. 燃費とガソリン代
W204型C63 AMGの燃費は、大排気量NAエンジンゆえに非常に悪いです。市街地ではリッターあたり3~5km程度、高速道路でも7~8km程度が現実的な数値でしょう。ハイオクガソリン指定です。 仮に年間走行距離を5,000km、実燃費を4km/L、ハイオク価格を180円/Lとすると、年間のガソリン代は約22万5000円となります。走行距離が延びれば、この負担はさらに大きくなります。
4. メンテナンス費用
これがW204型C63の維持費で最も注意すべき点の一つです。
- エンジンオイル: 大排気量エンジンであり、オイル量も多く必要です。高性能な専用オイルが推奨され、オイル交換だけでも1回数万円かかることがあります。
- タイヤ: ハイパワーに対応するため、高性能な幅広タイヤが必要です。摩耗も早く、4本交換で20万円~30万円以上かかることもあります。
- ブレーキ: ブレーキパッド、ローターともに消耗が早く、交換費用も高額です。フロントローター2枚で10数万円という情報もあります。
- M156エンジンの固有トラブル: このエンジンは、ヘッドボルトの腐食問題やタペット(バルブリフター)の摩耗といった固有のウィークポイントが知られています。これらの修理には数十万円から、場合によっては100万円を超える高額な費用がかかる可能性があります。中古車で購入する際は、これらの対策が施されているか、整備記録をしっかりと確認することが非常に重要です。
- その他: ストラット交換やセンサー類の故障など、年式や走行距離に応じて様々な部品の交換や修理が発生する可能性があります。AMG専用部品は高価であり、工賃も高めになる傾向があります。
5. 車検費用
法定費用(重量税、自賠責保険料、印紙代)に加えて、24ヶ月点検整備費用がかかります。上記メンテナンス項目で述べたような部品交換が必要な場合、車検費用は30万円、50万円、あるいはそれ以上になることも覚悟しておくべきでしょう。
年間維持費の目安
W204型C63 AMGの年間維持費は、駐車場代やローンを除いても、少なくとも50万円~100万円、あるいは整備状況や故障の有無によってはそれ以上かかる可能性も十分にあります。特にエンジン関連のトラブルが発生した場合の出費は大きいです。 このモデルを所有するには、車両購入費用だけでなく、高額な維持費と、突発的な修理に対応できる経済的な体力、そして車に対する深い愛情が求められると言えるでしょう。購入前には、信頼できる専門店で車両の状態を徹底的にチェックしてもらうことを強くお勧めします。
C63 AMG W205の維持費はいくら?
メルセデスAMG C63 (W205型)は、W204型の後継として2015年から2022年頃まで販売されたモデルです。W204型の6.2リッター自然吸気V8エンジンから、4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンへとダウンサイジングされましたが、パフォーマンスはさらに向上しています。維持費については、W204型と比較していくつかの変化点があります。
1. 税金
- 自動車税: エンジン排気量は3,982ccですので、年間の自動車税は65,500円(2019年10月1日以降新規登録の場合。それ以前は66,500円)です。W204型と比較すると大幅に安くなっています。ただし、W205型も初期のモデルはそろそろ13年経過が見えてくる時期に近づきつつあり、将来的には重課の対象となる可能性があります(現時点ではまだ該当しません)。
- 自動車重量税: 車両重量はW204型と同程度かやや重い場合があるため、車検時に支払う重量税はW204型と大きく変わらないか、若干高くなる可能性があります。
2. 保険料
任意保険料は、W204型と同様に高額になる傾向があります。車両価格が高く、高性能モデルであるため、保険料率は高く設定されています。車両保険を含めると年間数十万円の負担は覚悟する必要があるでしょう。
3. 燃費とガソリン代
4.0リッターV8ツインターボエンジンは、W204型の6.2リッターNAエンジンと比較して燃費が改善されています。それでも、高性能モデルであることに変わりはなく、実燃費は市街地でリッターあたり5~7km程度、高速道路で8~10km程度が一般的です。ハイオクガソリン指定です。 W204型よりはガソリン代を抑えられますが、それでも年間走行距離によっては大きな負担となります。仮に年間1万km走行、実燃費6km/L、ハイオク価格180円/Lとすると、年間のガソリン代は約30万円です。
4. メンテナンス費用
W205型C63もAMGモデルであるため、メンテナンス費用は高額になる傾向があります。
- エンジンオイル: ツインターボエンジンであり、高性能な専用オイルが必要です。交換費用はW204型と同程度か、それ以上かかる場合もあります。
- タイヤ・ブレーキ: W204型と同様、高性能なタイヤとブレーキシステムが採用されており、交換費用は高額です。
- ターボエンジン特有の注意点: ターボチャージャーや関連部品は、経年劣化や走行距離に応じてメンテナンスや交換が必要になる可能性があります。これらの部品は高価です。
- 電子制御システムの複雑化: W205型はW204型よりも電子制御システムが高度化・複雑化しており、センサー類の故障や制御ユニットの不具合が発生した場合、診断や修理に専門知識と高額な費用が必要になることがあります。
- 新車保証・メンテナンスプログラム: 比較的新しいモデルであるため、メーカー保証や「メルセデス・ケア」などのメンテナンスプログラムの恩恵を受けられる可能性があります。中古車で購入する際は、これらの保証が残っているか、継承可能かを確認することが重要です。保証期間が終了した後の維持費は全額自己負担となります。
5. 車検費用
法定費用と24ヶ月点検整備費用がかかります。消耗品の交換や、予期せぬ不具合の修理が必要な場合、車検費用は高額になる可能性があります。ディーラーでの車検は安心感がありますが、費用は高めになる傾向があります。信頼できるAMG専門の整備工場を見つけておくのも良いでしょう。
年間維持費の目安
W205型C63 AMGの年間維持費は、駐車場代やローンを除いても、W204型よりは若干抑えられる可能性がありますが、それでもおおよそ50万円~80万円程度、あるいはそれ以上を見込んでおくのが賢明です。特に保証が切れた後のメンテナンス費用や、走行距離が多い場合の消耗品交換費用は大きな負担となり得ます。 W204型ほどのピーキーな固有トラブルは報告されにくいものの、依然として高性能かつ複雑なメカニズムを持つため、維持には相応のコストと注意が必要なモデルと言えます。
総括:ベンツ AMG 維持 費の考え方
これまで、メルセデスAMGの様々なモデルにおける維持費について、具体的な項目や目安金額、注意点などを解説してきました。最後に、ベンツAMGの維持費全体に対する考え方や心構えについてまとめておきましょう。AMGモデルの購入を検討されている方が、より現実的で満足度の高いカーライフを送るための一助となれば幸いです。
AMGモデルの所有は、その卓越したパフォーマンスと特別なステータスを享受できる一方で、標準モデルと比較して高額な維持費が伴うことを理解しておく必要があります。この記事で触れたポイントを参考に、賢いAMGライフを送りましょう。
以下に、ベンツAMGの維持費を考える上での重要なポイントをまとめます。
- AMGは標準モデルより高性能な専用部品が多く維持費は高めになる
- エンジン性能、外観、内装、足回りがAMGの主な違い
- 自動車税は排気量に応じて決まりAMGだから特別高いわけではない
- 重量税は車両重量に応じて決まる
- 任意保険料はAMGモデルの場合、料率が高く高額になる傾向がある
- AMGは高性能タイヤやブレーキパッドなど消耗品が高価
- エンジンオイルも高性能な専用品が推奨され交換費用がかかる
- 燃費は一般的に標準モデルより悪くガソリン代の負担が大きい
- AMG専用部品の修理や交換は高額になる可能性がある
- 新車保証やメンテナンスプログラムの期間と内容を確認する
- 中古車の場合は整備履歴や保証の有無が特に重要
- モデルや年式によって固有のウィークポイントや注意点が存在する
- 突発的な高額修理に備えある程度の資金的余裕を持つことが望ましい
- 乗り方やメンテナンス次第で維持費をある程度コントロールできる部分もある
- 購入前にディーラーや専門店で維持費の詳細なシミュレーションを確認する