アストンマーチンのリセールは悪い?値崩れの理由と実態を解説

英国の名門、アストンマーチン。その流麗なデザインと圧倒的な存在感に、誰もが一度は憧れを抱くのではないでしょうか。しかし、いざ購入を検討すると「アストンマーチンのリセールは悪い」「すぐに値崩れする」といった評判を耳にすることがあります。

この記事では、なぜアストンマーチンのリセールに関する実態が注目されるのか、その核心に迫ります。スーパーカーリセールランキングにおける評価から、アストンマーチンの中古が安い理由までを徹底的に掘り下げます。また、代表的なモデルの値段や、人気が高いアストンマーティンSUVであるDBXのリセール、そしてヴァンテージのリセールバリューの検証を通じて、具体的な数値を明らかにします。

さらに、購入前に知っておくべきアストンマーチンのリセール知識として、維持できないと言われるほどの費用や、オーナーになるための年収の目安についても解説します。巷で話題の高嶋ちさ子さんのアストンマーチンはいくらなのか、そして実際のところアストンマーチンは売れていますか?といった素朴な疑問にもお答えします。最終的には、この記事のまとめとして、アストンマーチンリセールとの賢い付き合い方をご提案します。

この記事を読むことで、以下の点について理解を深めることができます。

  • アストンマーチンのリセールが悪いと言われる具体的な理由
  • モデル別のリセール価値と中古市場での値段
  • 購入前に知るべき維持費や年収のリアルな目安
  • リセールを気にせずアストンマーチンを楽しむための考え方
目次

なぜ?アストン マーチン リセールの実態を解説

  • スーパーカーリセールランキングでの評価
  • アストンマーチンはリセールが悪く値崩れする?
  • アストンマーチンの中古が安い理由とは
  • 代表的なアストンマーティンの値段
  • 人気のアストンマーティンSUV、DBXのリセール
  • ヴァンテージのリセールバリューを検証

スーパーカーリセールランキングでの評価

アストンマーチンのリセールバリューを考える上で、まずは他のスーパーカーブランドと比較した際の立ち位置を把握することが大切です。各種のリセールバリューランキングを見ると、残念ながらアストンマーチンが上位に名を連ねることは稀です。

例えば、ポルシェやフェラーリといったブランドは、3年後の残価率が60%から70%以上を維持するモデルも珍しくありません。特にポルシェ911などは、非常に高いリセール価値を誇ることで知られています。

一方で、アストンマーチンDB11の3年後残価率は、約35%から40%程度にとどまるという調査結果も見られます。これは、同価格帯のライバル車種と比較して、明らかに低い水準です。中古車市場の実例を見ても、新車価格が2,000万円を超えていたモデルが、数年で1,000万円を大きく下回るケースも少なくありません。

これらの事実から、アストンマーチンはスーパーカーというカテゴリーの中では、リセール市場で厳しい評価を受けているブランドであると考えられます。

アストンマーチンはリセールが悪く値崩れする?

アストンマーチンのリセールが悪く、値崩れしやすいというのは、残念ながら事実と言えます。その背景には、いくつかの複合的な理由が存在します。

第一に、ブランドの市場での立ち位置が挙げられます。アストンマーチンは「美」を追求した非常に魅力的なクルマ作りをしていますが、フェラーリやポルシェほど万人に知られた存在ではありません。「知る人ぞ知る」というマニアックなイメージが強く、中古車市場での需要が限られてしまうのです。

第二に、流通台数の少なさがあります。日本国内におけるアストンマーチンの年間登録台数は数百台規模であり、これは他の主要な高級車ブランドに比べて圧倒的に少ない数字です。市場に出回る絶対数が少ないため、売却したい時に買い手を見つけるのが難しく、結果として買取価格が安定しにくい傾向にあります。

加えて、実用面での懸念もリセール価格に影響を与えます。左ハンドル仕様のモデルが多かったり、修理や部品供給に時間がかかったりするイメージが、中古車としての購入をためらわせる一因となっています。これらの要因が重なり、アストンマーチンは値崩れしやすい構造になっているのです。

アストンマーチンの中古が安い理由とは

中古車情報サイトでアストンマーチンの価格を見て、「新車価格の割に驚くほど安い」と感じた方も多いのではないでしょうか。この「安さ」には、お得感がある一方で、見過ごせない理由が隠されています。

前述の通り、リセールバリューが低いことが、中古車価格が安くなる直接的な原因です。新車からの価値の下落幅が大きいため、それが中古市場の価格に反映されます。

しかし、より注意すべきなのは「安さの裏側にあるリスク」です。最も大きな要因は、高額な維持費と修理コストにあります。アストンマーチンは非常に精巧に作られており、部品も高価な輸入品が基本です。オイル交換だけでも数万円から十数万円、電子制御系や足回りなどにトラブルが発生すれば、数十万円単位の出費も覚悟しなくてはなりません。

また、中古車市場には、正規ディーラーの保証が切れた車両や、メンテナンス履歴が不透明な個体も多く流通しています。一見すると魅力的な価格であっても、購入後に高額な修理費が発生し、結果的に「安物買いの銭失い」になってしまう可能性があります。つまり、中古のアストンマーチンが安いのは、単に「お買い得」なのではなく、維持に関する相応のリスクを含んだ価格設定であると理解することが肝心です。

代表的なアストンマーティンの値段

アストンマーチンのリセール価値をより具体的に理解するために、主要モデルの新車価格と中古市場でのリセール相場を見てみましょう。ただし、中古車価格は年式、走行距離、車両の状態で大きく変動するため、あくまで目安として参考にしてください。

モデル名新車時価格(税込)の目安リセール相場(中古車価格)の目安
DBS3,567万円 ~ 3,940万円940万円 ~ 2,684万円
DB112,193万円 ~ 3,083万円1,080万円 ~ 1,554万円
ヴァンテージ1,913万円 ~ 2,690万円312万円 ~ 1,260万円
DB92,240万円 ~ 2,740万円234万円 ~ 750万円
ラピード2,365万円 ~ 3,089万円303万円 ~ 561万円
DBX2,590万円 ~ 3,290万円1,406万円 ~ 1,751万円

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※掲載内容は2024年8月時点のものです。

表を見ると、特にDB9やラピードといったモデルは、新車価格から大幅に価値が下落していることが分かります。一方で、現行に近いDBSやDB11、そしてSUVのDBXは比較的高めの価格帯を維持しているものの、それでも新車価格からの下落率は大きいと言えます。

人気のアストンマーティンSUV、DBXのリセール

DBXは、アストンマーチンが2019年に発表したブランド初のSUVモデルです。スポーツカーブランドが手がけるSUVは世界的なトレンドであり、DBXも大きな注目を集めました。

このモデルの特筆すべき点は、多くのメーカーが既存のセダンなどとプラットフォームを共用する中で、アストンマーチンがDBXのためだけに専用のプラットフォームを新開発したことです。これにより、SUVでありながらスポーツカーブランドにふさわしい高いハンドリング性能と、高級車としての快適な乗り心地を両立させています。

リセールバリューに関しては、ブランド初のSUVという希少性や市場での人気から、他のモデルと比較して高値を維持している傾向にあります。新車価格が約2,590万円からであるのに対し、中古市場では1,400万円台から1,700万円台で取引されており、残価率は比較的高めです。

ただし、SUV市場は競争が激しく、今後新しいライバル車種が登場したり、モデルイヤーが進んだりすることで、現在の価値が維持されるとは限りません。現時点では良好なリセールを保っていますが、将来的な動向については注意深く見守る必要があるでしょう。

ヴァンテージのリセールバリューを検証

ヴァンテージは、アストンマーチンの中でも最もコンパクトなスポーツカーで、「ベイビー・アストン」の愛称で親しまれています。2シーターに割り切ることで、理想的な前後重量バランスを実現し、ピュアなドライビングの楽しさを追求しているモデルです。

現行モデルは2018年に登場し、メルセデスAMGから供給される4.0L V8ツインターボエンジンを搭載するなど、パフォーマンス面でも大きな進化を遂げました。

リセールバリューについては、年式や世代によって大きく異なります。データベースによると、新車価格が約1,913万円から2,690万円であるのに対し、リセール相場は312万円から1,260万円と非常に幅が広くなっています。これは、旧世代のV8ヴァンテージから現行モデルまでが含まれているためです。

比較的新しい2018年以降のモデルに絞って見ると、アストンマーチンのラインアップの中では比較的安定したリセール価値を維持しています。しかし、同価格帯のポルシェ・ケイマンや911と比較すると、やはり値落ちの幅は大きいのが実情です。ヴァンテージの購入を検討する際は、どの世代のモデルを選ぶかによって、将来的な資産価値が大きく変わることを念頭に置く必要があります。

購入前に知るべきアストン マーチン リセール知識

  • アストンマーチンは維持できない費用がかかる?
  • アストンマーチンが買える年収の目安
  • 高嶋ちさ子のアストンマーチンはいくら?
  • 実際のところアストンマーチンは売れていますか?
  • まとめ:アストン マーチン リセールとの付き合い方

アストンマーチンは維持できない費用がかかる?

アストンマーチンの購入を検討する際、リセールバリューと並んで大きな懸念点となるのが「維持費」です。「アストンマーチンは買えても維持できない」という言葉を耳にすることもありますが、これは決して大げさな表現ではありません。

まず、法定費用として毎年かかる自動車税は、排気量5.2LのDB11の場合で88,000円です。これに加え、任意保険料は車両保険を含めると年間で25万円から40万円、あるいはそれ以上になることもあります。

#### 定期的なメンテナンス費用

定期的なメンテナンス費用も高額です。例えば、エンジンオイルの交換は1回あたり5万円から10万円程度が目安となります。タイヤも特殊なサイズが多いため、4本交換すると20万円以上かかるケースも珍しくありません。2年に一度の車検費用も、正規ディーラーに依頼すれば基本的な項目だけで20万円から40万円程度は見込んでおく必要があります。

#### 突発的な修理費用

最も注意が必要なのが、突発的な修理費用です。特に保証が切れた車両の場合、電子制御系のトラブルやエアサスペンションの故障などが発生すると、修理費用は数十万円から、場合によっては100万円を超えてしまうこともあり得ます。部品も本国からの取り寄せになることが多く、修理に時間と費用がかさむ傾向にあります。

これらのコストを合計すると、何も大きなトラブルがなくても年間で50万円から100万円以上の維持費がかかる計算になります。この現実を理解せず購入に踏み切ると、後悔につながる可能性が高いでしょう。

アストンマーチンが買える年収はいくらか

アストンマーチンを所有するために必要な年収は、一概に「いくら」と断言することは困難です。個人のライフスタイルや資産状況、そしてどのモデルをどのように購入するかによって大きく異なるからです。しかし、一つの目安を考えることは可能です。

まず考慮すべきは車両価格です。新車であれば2,000万円以上、中古車でも状態の良いモデルは1,000万円を超えます。これを現金一括で購入できるか、あるいはローンを組むかで話は変わってきます。

重要なのは、前述した高額な維持費を無理なく支払い続けられるかどうかです。年間100万円程度の維持費を、生活に支障をきたすことなく捻出できる経済的な余裕が求められます。

一般的に、クルマの購入予算は年収の半分程度が目安と言われることがありますが、アストンマーチンのような特殊な車両の場合は、この基準は当てはまりにくいでしょう。車両ローンと維持費を合わせると、月々の負担は相当な額になります。

これらの点を総合的に考えると、安定してアストンマーチンのある生活を楽しむためには、少なくとも年収2,000万円以上が一つの目安になるかもしれません。もちろん、これはあくまで一つの考え方であり、他に資産がある場合や、車以外の趣味にお金をかけない方であれば、この限りではありません。

高嶋ちさ子のアストンマーチンはいくら?

著名人がどのような車に乗っているかは、多くの人が関心を寄せるトピックです。特に、バイオリニストの高嶋ちさ子さんがアストンマーチンを愛車にしていることは、テレビ番組などで公言されており、有名です。

では、そのアストンマーチンはいくらするのでしょうか。データベースに直接的な情報はありませんが、報道や本人の発言などから、車種は「DB11」であると広く知られています。DB11の新車価格は、グレードやオプションによって異なりますが、おおよそ2,500万円から3,000万円程度の価格帯です。

もちろん、中古で購入された可能性や、特別なカスタマイズが施されている可能性もありますので、正確な金額を特定することはできません。しかし、少なくとも2,000万円を超えるクラスの高級車であることは間違いないでしょう。

このような著名人がオーナーであるという事実は、アストンマーチンのブランドイメージやステータス性を高める一因となっています。一方で、それは同時に、誰もが気軽に所有できる車ではないことの証左でもあると言えます。

実際のところアストンマーチンは売れていますか?

リセールバリューが低く、維持費も高額となると、「実際のところ、アストンマーチンは売れているのだろうか?」という疑問が湧いてきます。販売台数という客観的なデータを見ると、その答えが見えてきます。

日本国内におけるアストンマーチンの年間新車登録台数は、およそ300台程度です。これに対し、同じ高級車ブランドであるポルシェは約8,000台以上を販売しており、その差は歴然です。この数字だけを見ると、「販売に苦戦している」と捉えることができます。

しかし、別の側面もあります。以前、あるディーラーが「3年後の残価70%保証」という特別なキャンペーンを実施したところ、対象となったヴァンテージとDB11が即座に完売したという事例がありました。通常、アストンマーチンの3年後残価率は50%にも満たないことを考えると、これは驚異的なことです。

この事実は、アストンマーチンのクルマそのものに魅力を感じている潜在的な顧客は数多く存在するものの、「リセールの悪さ」が購入の大きな障壁になっていることを示唆しています。つまり、売れていないのではなく、「リセールへの懸念から購入に踏み切れない人が多い」というのが、より正確な実態なのかもしれません。

まとめ:アストン マーチン リセールとの付き合い方

ここまで、アストンマーチンのリセールバリューに関する様々な側面を解説してきました。厳しい現実がある一方で、それを補って余りある魅力を持つのがアストンマーチンです。最後に、この記事の要点をまとめます。

  • アストンマーチンのリセールは他のスーパーカーより低い傾向にある
  • 値崩れの主な理由は流通量の少なさと専門的なブランドイメージ
  • 中古車が安い背景には高額な維持費や修理のリスクが潜む
  • 新旧モデルや車種によってリセール価値には大きな差がある
  • SUVのDBXはブランド初のモデルとして比較的人気を保っている
  • ヴァンテージはアストンのラインアップの中では比較的安定した相場
  • 年間の維持費はトラブルがなくても50万円から100万円以上が目安
  • 購入には車両価格に加えて維持費を賄う経済的余裕が必須となる
  • 購入の目安となる年収は個人の資産状況によって大きく変動する
  • リセール価値を保つには純正状態の維持と丁寧な整備が鍵
  • 売却時はアストンマーチンの価値を正しく評価できる専門業者を選ぶべき
  • リセールの低さを許容し、長く所有する覚悟が満足度を高める
  • 金銭的な価値だけでは測れない所有する喜びがアストンの本質
  • ブランドが掲げる「美」への理念に共感できるかが重要
  • 購入を後悔しないためにはリセールと維持費の現実を深く理解することが大切
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